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骨粗鬆症について

当院は、小さな内科のクリニックにしては珍しい機械を置いており、骨粗鬆症についての精密検査(DXA法)が可能です。



骨粗鬆症は寝たきりの原因?

日本が超高齢者社会と言われて久しいですが、一口に高齢者と言ってもその方々の状況は様々です。同じ年齢でも自分の身の回りのことができる方とできない方の差は非常に大きいものがあります。

こちらは、2022年度(令和4年)国民生活基礎調査のデータで、要介護に至った原因が挙げられています。


第一位の認知症については、生活習慣病でリスクを下げられる種類のものがあったり、早期発見によるメリットがあります。こちらはまた別の稿で触れたいと思います。第二位の脳血管疾患(脳卒中)については生活習慣病の管理が最も重要です。

第三位は転倒・骨折です。なあんだ、病気じゃないんだ、と安心された方もいるかもしれませんが、病気に見えないだけに要注意です。高血圧や、脂質異常症(高コレステロール血症)、糖尿病などの生活習慣病は、痛みなどの症状がないものの、心疾患や脳卒中の原因となるためにとても重要な病気ですよね。ただ、これらは定期的な健康診断で見つけることができるため、早期に対処できることが多いです。一方で、骨粗鬆症の検査はどこでも受けられる健康診断の項目に入っておらず(茨木市は保健医療センターでのみ実施)、知らないうちに骨がもろくなっていても気づかず、転んだり、しりもちをついて骨折して初めて気づくことが多いのです。


骨粗鬆症の検査を受けた方が良い人は?

自覚症状はない、気づきづらい、となるとどういった方が骨粗鬆症の検査を受けるべきなのでしょうか。ガイドラインでは、

女性:65歳以上。もしくは、危険因子を有する閉経後・閉経期の方

男性:70歳以上。もしくは危険因子のある50歳以上の方

危険因子とは、

○過度のアルコール摂取(1日3単位以上。ビールなら1.5L、日本酒なら3合)

○喫煙者

○血のつながった方で大腿骨近位部骨折(太ももの付け根部分)をした方がいる

とされています。

実は、多くの人があてはまるのではないでしょうか。


骨粗鬆症の診断は?

こちらがガイドラインで示されている診断基準です。

骨折をしたことが有る方は、すでに骨粗鬆症の診断となる可能性があります。骨折歴のない方は、骨密度が低いと骨粗鬆症の診断となります。この骨密度を評価するのに、DXA法による腰椎と大腿骨近位部の検査が必要ですが、当院ではこの検査が可能です。


骨粗鬆症の治療について

では、検査を受けた後、治療を開始すべきかどうか、ですが、ガイドラインでは、下記のように勧められています。

つまり、骨折をしたことがない方は、骨密度の数値次第で、またFRAXという計算式の結果などから治療をすべきかどうかが決まります。詳しくは受診の際にお尋ねください。


治療法には、様々な飲み薬、注射薬があります。どのような治療を行うのが良いのかについては、血液検査の結果も参考にして検討します。受診の際にお尋ねください。



最後にまとめです

骨折による寝たきりを防ぐため、

まずは、骨密度の検査を受けましょう!

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